大判例

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東京地方裁判所 昭和53年(ワ)4397号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

原告は、主文第一、二項と同旨の判決ならびに仮執行の宣言を求め、別紙のとおり請求の原因を述べた。

被告らは、適式の呼出を受けながら、本件口頭弁論期日に出頭しないし、答弁書その他の準備書面も提出しないから、請求原因事実を明らかに争わないものと認め、これを自白したものとみなす。

(秋吉稔弘 佐久間重吉 安倉孝弘)

請求の原因

一 原告は、いわゆる海洋写真家であつて、帆船「海王丸」の航行するありさまを撮影した写真(以下、「本件写真」という。)の著作書兼著作権者である。

二 被告らは、共同して、原告の許諾を得ることなく本件写真を複製し、これを「全国商船学校愛唱歌集」と題する書籍(初版発行は、昭和五二年五月一二日、発行人 被告菅恵治、発行所 被告株式会社海交社)の一〇三頁に、原告の氏名を表示することなく掲載したうえ、右書籍を販売頒布し、よつて、原告の著作権(複製権)及び著作者人格権(氏名表示権)を侵害した。

三 被告らは、右侵害行為につき少なくとも過失があつたから、原告が右侵害行為によつて蒙つた損害を賠償する義務がある。

四 原告の損害は次のとおりである。

1 財産的損害

原告が本件写真の著作権の行使につき通常受けるべき使用料としては、金七万円が相当であるところ、原告は前記著作権に対する侵害行為によつて右同額の損害を蒙つた。

2 慰藉料

原告は前記著作者人格権に対する侵害行為によつてその名誉を毀損され、重大な精神的苦痛を受けたものであるが、これに対する慰藉料としては、右侵害行為の態様及び原告は若年ながら海洋写真家としての知名度が大であること等に鑑れば、少なくとも金七万円が相当である。

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